医学・看護学教育センター
Education Center
for Medicine and Nursing
2023年度 第1回 技術セミナー を終えて
研究医養成コースの低学年で、このセミナー未修の方を対象とした、本年度 第1回の技術セミナーを5月18日、19日、25日、30日、及び 6月1日、6日、の計6日間、開催しました。 内容はこれまでに2年行ってきたものを踏襲し、実験の基礎 ‘基本のき’と題して、実験に際して最低限理解しておくべき注意事項、測定容器の目盛りの読み方、ピペットエイドとマイクロピペットの使い方の講習と、「タンパク定量」の実技演習でした。ほとんどが研究室配属前、また、配属は決まったがまだ実験は行っていない学生さんで、1年生12人と学士入学の方を含む2年生5人の、総勢17人が参加してくれました。
実験は全く初めてという方から、前の大学で研究をしていたという方まで、さまざまでしたが、経験のある人も、初心に立ち返ってセミナーに臨んでくださり、皆、熱心に話を聞き、実際に手を動かして、体験してくれていました。先輩が後輩にアドバイスしてくれたり、友達同士で確認しあったりと、交流も見られました。実技演習では、ほとんどの人が、きっちりと検量線を書くことができ、また、未知試料の濃度測定もおおむね正確に行うことができました。実際に一連の作業を完結することで、操作が身についたのではないかと思います。90分以内に収めるのは容易でなく、計算が宿題となった人がいたり、かなり時間延長してしまった回があったりしましたが、皆さん最後までしっかりやり切ってくれました。
受講後アンケートでは、興味深かった、今後の研究に役立つと思うという意見を多くいただきました。少人数でのこのような基礎技術の習得は、貴重な体験だと喜んでもらえました。
今年で3回目を迎え、研究医コースの学生の研究への第一歩として定着してきたのであれば嬉しく思います。研究を始める前にもっとも基礎的な操作を身に着けることができるこのセミナーが、配属先での研究の一助になれば幸いです。参加した学生さんには、研究は楽しいと感じ、研究を長く続けてくれることを希望します。そのために、今後も技術セミナーが、学生さんにとってより有意義なものとなるよう、努めていきます。
第2回技術セミナーは、夏休みに、DNA/RNAの取り扱いと形質転換をテーマに、第3回 技術セミナーは、春休みに、培養細胞からのタンパク調製とウェスタンブロットという内容で開催したいと思っています。たくさんの学生さんの参加をお待ちしています。
文責:谷浦直子
*************************************************************************************
©2021 滋賀医科大学 医学・看護学教育センター