医学・看護学教育センター
Education Center
for Medicine and Nursing
2025年4月25日(金)16時00分から本学の理念・使命、授業等やハラスメントなどの重要な内容について、本学教職員を対象としたFD・SD研修会をハイブリット方式で開催します。
⭐詳細⭐
★日 時 2025年4月25日(金) 16時00分~17時40分
★場 所 A講義室(基礎講義実習棟2F)
★内 容
・本学の理念・使命、3つのポリシー、アウトカム等について・・松浦センター長
・授業等に関して・・・・・・・・・・・・・・伊藤学部教育部門長
・WebClassの活用方法について・・・・・・・ 重歳マルチメディアセンター助教
・ハラスメント、学生相談の対応・・・・・・・・・・・小川保健管理センター所長
・授業評価システムについて・・・・・・・・・扇田教授
・質疑・応答
※後日、オンデマンド動画配信を予定しています。
🚩お問い合わせ先:学生課学生企画係 【TEL】 077-548-2363
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2024年度 第4回 輪読会を終えて
去る、1月24日 (金) 16:20~、2024年度の最終となる 第4回 輪読会が開催されました。
6階サイエンスカフェを会場とし、1年 7人、2年 2人、3年 4人、の計13人が参加してくれました。毎年、この時期、試験直前であったり、レポート提出期限と重なっていたりして、参加者が低迷します。この時期の輪読会としては最も多くの方が参加してくれました。
最初に、論文Abstract の読み合わせを行いました。今回は、インフルエンザウイルス株に対するサブタイプの偏りが宿主の遺伝により強く作用し、インフルエンザ株間の抗体応答の改善が、鳥インフルエンザHAに対する抗体応答の大幅改善につながるという発見について示しました。ほぼ平易でなじみのある単語であったので、読むのは難しくなかったと思います。読み合わせも会を重ね、英語抄録の読み方が身についてくれていたらうれしく思います。
今回の発表者は、3名で、一人目は1年生の野村明生さんが、Schultz WM, et. al. Socioeconomic Status and Cardiovascular Outcomes: Challenges and Interventions. Circulation. 2018 May 15;137(20):2166-2178.を発表してくれました。これは、社会経済的要因と心血管疾患との関係を統計的に解析した報告で、これまでにない系統の論文でした。身近でかつ深刻な問題であるにもかかわらず、数値化して初めて実証された内容は、非常に興味深いものでした。野村さんは、しっかり読み込み、わかりやすく説明してくれました。
二人目は1年生の 古田 有希葉 さんで、Krishna S, et.al. Glioblastoma remodeling of human neural
circuits decreases survival. Nature. 2023 May;617(7961):599-607. という、Natureからの論文で33ページにわたる大作に果敢にチャレンジしてくれました。グリオーマが神経回路をリモデリングし、その機能的連結にTSP-1が関与し、浸潤性増殖性の憎悪、更には患者の生存率や認知能力に密接にかかわること、TSP-1阻害がグリオーマの進展阻止につながる可能性について、複雑で多岐にわたる実験の結果をつないで、わかりやすく説明してくれました。1年生でこの論文を読みこなすとは流石です。
三人目は3年生の 金﨑文香さんがHaase VH. Hypoxia-inducible factor-prolyl hydroxylase inhibitors in the treatment of anemia of chronic kidney disease. Kidney Int Suppl (2011). 2021 Apr;11(1):8-25.という、慢性腎臓病の合併症である腎性貧血の経口治療薬であるHIF-PH阻害薬の作用機序や効果、安全性についての治験結果をまとめた報告でした。上級生らしく、病態と治療にかかわる論文を取り上げてくれ、見やすいスライドを用いて、低学年にもわかりやすいよう、ゆっくりと優しい言葉で説明してくれたので、1年生にもしっかり伝わったようでした。
最後に参加者に感想を聞いたところ、有意義だった、刺激を受け自分も頑張ろうと思ったなど、ありがたい意見を多くいただきました。論文を読む、スライドを作る、発表する、研究に生かす、それらは時間もかかるし、簡単なことではありませんが、達成感を得ることができますし、人に刺激を与え、輪を広げていくのだということを強く感じました。また、参加者に対するアンケートでは、年4~5回の開催を希望する人が多く、開催は4月から7月と、10月、11月が参加しやすいことなどが分かりました。内容面での希望としては、その年のノーベル賞受賞にかかわる研究など話題性の高い論文を紹介してほしい、英語でのスライド作成と英語での発表を推奨するとよい、など、貴重な意見をいただきました。これら意見を尊重し、学生さんのニーズに合った、参加しやすく、参加してよかったと思ってもらえる輪読会を、来年度も続けていきたいと思います。
輪読会の開催にかかわってくださった多くの方々に深く感謝申し上げます。
文責:谷浦
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2025年3月18日(火)、効率的な学生の出席管理に向けて~ICTの活用についてと題し、
FD研修会を行いました。出席管理の効率化、簡易化を目的としてICTを活用し
🟢詳細🟢
★日 時:2025年3月18日(火) 15:30~16:45
★場 所:Zoomを用いたハイブリッド形式
(対面実施会場:演習室(マルチメディアセンター1階))
★対 象:授業に関わる教員及びその他職員(
★内 容:開会の挨拶 松浦 博 理事・副学長、当センター・センター長
2025年1月22日 / 一般の方向け, 新着情報, 高大連携, 高校訪問
滋賀県で医師として働く魅力発信!講演会参加者募集
滋賀県で医師として働く魅力発信!講演会と題して、滋賀県保健医療福祉部
医療政策課主催で開催され、当センターの向所教授が講演されます。
是非、ご興味のある方はご参加ください✨
🚩中高生および保護者対象🚩
日 時:2025年2月22日(土)14:00~16:00
場 所:草津市立市民交流プラザ 大会議室
(草津市野路1丁目15-5 フェリエ南草津5階)
申込締切:2月20日(木)まで
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🔵🔵研究医養成コースに在籍する学生を対象に開催します。🔵🔵
⭐詳 細 ⭐
◆対象者:研究医養成コースに在籍する低学年学生
昨年の第3回技術セミナーと同内容ですので重ねての受講は必要あ
配属教室で同等の実験を既に行っておられる学生さんは参加の必要
◆定 員:1回1~3名
◆日 程:
2月13日(木)、14日(金)
2月19日(水)~21日(金)
2月27日(木)、28日(金)
3月3日(月)~7日(金)
3月10日(月)~14日(金)
3月17日(月)~21日(金) ただし20日(木)は祝日
3月24日(月)~28日(金)
◆内 容:
🟠タンパク質の取り扱い
🟠 培養細胞からLysate 調製
🟠タンパク定量
🟠 SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動の原理と手法
🟠 Western Blotの原理と手法
🟠検出したバンドの解析
◆申込方法:Web Classより、上記候補日のうち、希望する日を、
◆締 切:2025年2月5日(水)13:00
⛄詳しくは当センターまでご連絡ください。
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2024年度 第3回 輪読会を終えて
去る、10月16日 (水) 16:20~、2024年度 第3回 輪読会が開催されました。
会場を6階サイエンスカフェで予定していましたが、参加者希望者が多数、見込まれたことで、急遽開催場所を第1講義室に移しました。実際に、これまで最高の24人が参加してくれました。その内訳は、1年 11人、2年 8人、3年 4人と6年 1人で、うち1人は研究医コース外の方でした。低学年が多く集まってくれる傾向が続いています。
最初に、論文Abstract の読み合わせを行いました。今回は、今年のノーベル医学生理学賞を受賞されたDr. Ambros ご自身で書かれたmicroDNA に関するreviewを取り上げました。ほぼ平易な単語で簡潔にまとめられており、短時間でも多くの方が読み取れたのではないかと思います。
今回の発表者は、2名で、一人目は1年生の中村理帆さんが、夏休みの研究テーマと密接な関係を持つ論文、Gao C, et.al. Neuromuscular organoids model spinal neuromuscular pathologies in C9orf72 amyotrophic lateral sclerosis. Cell Rep. 2024 Mar 26;43(3):113892 の一部を発表してくれました。その論文はALSの患者さんのiPS 細胞から神経筋接合部のオルガノイドを作成したという、非常に興味深い論文で、Supplementaryの部分も含めると36ページにわたる大作でしたから、読みこなすのは大変だったと思います。中村さんは、自分の言葉でわかりやすく、しっかりと発表してくれ、質問に対しても的確に答えていて、素晴らしい発表でした。
二人目は3年生の イナンル 仁貴 さんで、①Moss B. Understanding the biology of monkeypox virus to prevent future outbreaks. Nat Microbiol. 2024 Jun;9(6):1408-1416. ②Cohen J, Tsanni A. Pulling back the curtain. Science. 2024 Aug 23;385(6711):818-823. doi: 10.1126/science.ads5753. Epub 2024 Aug 22. PMID: 39172846. という2報からの情報をまとめて、M-pox の過去から現在に至る変遷を流暢な英語で紹介してくれました。スライドも見やすく、わかりやすい言葉を選んで発表してくれたので、英語であっても多くの方が理解できていたと思います。上級生の方々は、英語で質疑応答されていて、レベルの高さを感じました。
最後に参加者の皆さんの感想を聞かせていただきました。1年生でしっかり発表していて刺激を受けた、研究への意欲が高まった、わかりやすいスライド作りの参考になった、など、いい影響を受けて今後につなげていただけそうで、大変うれしく思っています。
今後の輪読会では、英語の得意な人には英語での発表もお願いしつつ、低学年の方には、人前で発表を体験する場として参加できるように、幅広く色々な発表者を支援していきたいと思います。
輪読会の開催にかかわってくださった多くの方々に感謝しています。
文責:谷浦
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2024年度 第2回 技術セミナー を終えて
研究医養成コースの低学年の学生を対象とした、本年度 第2回目の技術セミナーを8月上旬から9月中旬までの計16日間、開催しました。1回のセミナーは連続しない2日間という日程で行い、1年生 12人、2年生 1人、3年生1人 の 計14人 が参加してくれました。テーマは昨年より夏休みに行うようになった「分子生物学の基礎実験(DNA/RNAの取り扱いと形質転換)」としました。遺伝子組み換えを含むため、70分の講義ビデオを視聴して、遺伝子組み換え取り扱い従事者の申請をした人のみが参加できる、ややハードルの高いセミナーでしたが、夏休みにもかかわらず、しっかりと講習を受けて、参加してくれました。
内容としては、株化細胞からのRNA抽出、RT-PCRによるcDNAへの変換、そのcDNAを鋳型とした目的配列DNAのPCRでの増幅、さらに、Vector への組み込みと、形質転換、プラスミドの精製と制限酵素処理産物のアガロースゲルでの解析、それに加えコンピーテントセルの調整と、一通りの実験操作を体験してもらいました。
皆さん、真剣に取り組んでくれて、すべての工程をやり切ってくれました。受講後のアンケートでは、セミナーの内容については、初めて知ることが多く興味深かった、もしくは、既に知っていることが多かったが再認識できて有意義だった、と言っていただきました。また、全員が、今後の研究に役立つと思う、もしくは、ある程度役立つと思う、と回答してくれました。ただ、何人かは目的とするインサートバンドが得られず、その中に、PCR法の経験の有無に関わらず実験が滞りなくできるようサポートしてほしいとの声がありましたので、その方に対しては、やり直しセミナーを提案し、希望日に再チャレンジしてもらう予定でいます。アンケートの自由記載欄には、
など、楽しく参加し、有意義に感じてくれた学生さんの声を聴くことができました。丸2日間、ほぼ実験だけに費やすことは初めての経験という人が多く、貴重な体験だったのではないかと思います。これを機に、研究に興味をもってくれたり、進行中の研究への意欲が高まってくれたりすることを切に願います。これからも、学生さんに研究の楽しさを伝えていきたいと思います。
文責:谷浦
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