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イベント, 新着情報

【学生向け】2024年度第2回技術セミナーを実施しました。

2024年11月11日 / イベント, 新着情報

2024年度 第2回 技術セミナー を終えて

 

 

  

 研究医養成コースの低学年の学生を対象とした、本年度 第2回目の技術セミナーを8月上旬から9月中旬までの計16日間、開催しました。1回のセミナーは連続しない2日間という日程で行い、1年生 12人、2年生 1人、3年生1人 の 計14人 が参加してくれました。テーマは昨年より夏休みに行うようになった「分子生物学の基礎実験(DNA/RNAの取り扱いと形質転換)」としました。遺伝子組み換えを含むため、70分の講義ビデオを視聴して、遺伝子組み換え取り扱い従事者の申請をした人のみが参加できる、ややハードルの高いセミナーでしたが、夏休みにもかかわらず、しっかりと講習を受けて、参加してくれました。

 

 

 

 内容としては、株化細胞からのRNA抽出、RT-PCRによるcDNAへの変換、そのcDNAを鋳型とした目的配列DNAのPCRでの増幅、さらに、Vector への組み込みと、形質転換、プラスミドの精製と制限酵素処理産物のアガロースゲルでの解析、それに加えコンピーテントセルの調整と、一通りの実験操作を体験してもらいました。

 

 

 皆さん、真剣に取り組んでくれて、すべての工程をやり切ってくれました。受講後のアンケートでは、セミナーの内容については、初めて知ることが多く興味深かった、もしくは、既に知っていることが多かったが再認識できて有意義だった、と言っていただきました。また、全員が、今後の研究に役立つと思う、もしくは、ある程度役立つと思う、と回答してくれました。ただ、何人かは目的とするインサートバンドが得られず、その中に、PCR法の経験の有無に関わらず実験が滞りなくできるようサポートしてほしいとの声がありましたので、その方に対しては、やり直しセミナーを提案し、希望日に再チャレンジしてもらう予定でいます。アンケートの自由記載欄には、

  • 実験テーマが面白かった:遺伝子組み換えという自分の身の回りでたまに見かける一方でよく知らなかったテーマであり、興味を持って実験できた。
  • 実験難易度がちょうどよかった:実験初心者の自分にとって、やりごたえがありつつも難しすぎず、楽しめた。
  • 普段は実験をしないような研究をしていて、自分の研究に直接役立つわけではないけれど新しいことに挑戦してみたいという思いで参加させていただきました。とても学ぶことが多くて楽しめました。
  • 実験手技だけでなく、その仕組みなども教えていただいて、とても興味深かった。

など、楽しく参加し、有意義に感じてくれた学生さんの声を聴くことができました。丸2日間、ほぼ実験だけに費やすことは初めての経験という人が多く、貴重な体験だったのではないかと思います。これを機に、研究に興味をもってくれたり、進行中の研究への意欲が高まってくれたりすることを切に願います。これからも、学生さんに研究の楽しさを伝えていきたいと思います。

 

                                 文責:谷浦

 

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