医学・看護学教育センター
Education Center
for Medicine and Nursing
2023年度 第3回 技術セミナー
研究の基礎、特にタンパク質の扱い方を習得する第3回技術セミナーを、春休み期間である3月に4回開催し、研究医コースの6名の学生(1年 3人、2 年 2人、3年1人)が参加してくれました。一通り自分でやってみることに重点を置き、自ら手を動かせるよう、人数分の装置や材料を準備しました。また、1回の参加者を一人か二人に限定し、より目が届くようにしました。更に、今回も、ほぼ同じ内容を2日で行うコースと3日で行うコースを設け、自分に合った日程を選んでもらいました。その結果、3日コースの人には、余裕をもって実験に取り組めてよかったと言ってもらい、2日コースの人には、効率的に実施できてよかったとの感想をもらいました。
実験内容は昨年と同様、培養細胞のcell lysate の調製とタンパク定量、そして、それらを用いてSDS-PAGE からWestern Blotをおこなうというものでした。全員が、各工程、問題なくスムーズに進めることができ、得られた結果も、ほとんどが見た目も美しく、数値的にもほぼ予想通りで、大成功だったと思います。また、2日目の日程で、クリーンベンチ内での無菌操作による培養細胞の継代を体験してもらいました。すでに培養技術を修得しておられた学生には、病理サンプルのHE染色を体験してもらいました。また、ノートの書き方、ノートの重要性について語ったり、実験を失敗しない工夫などを講師の実体験からお話したりと、今後に役立ちそうな話題を織り込みました。少人数ならではの和気あいあいとした雰囲気の中、無事全工程を終えることができました。
受講後アンケートでも、「楽しかった」、「興味深かった」、「今後の研究に役立つと思う」、「よい経験ができた」、との意見を多くの方から頂きました。技術セミナーを後輩に勧めたいかの設問に対しては、「是非勧めたい」、「勧めてもよいと思う」といった全回答が好意的で、その理由については、「研究の基礎的知識、操作を学んで体験することができるため」、「研究のための基礎技術について、非常にわかりやすく教えてもらえる」、「自分の分野と重ならないところでも、単純にセミナーが面白い」、「実際に実験できる機会ができたのは意義を感じた」、「研究においてとても為になるから」、などが挙げられていました。大変うれしく、励みになると同時に、今後も質を落とさず、学生に喜んでもらえるセミナーを目指そうと改めて思いました。
今回も、無事執り行えたのは、学生課の方々など、皆さまのおかげと感謝しています。 文責:谷浦
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