医学・看護学教育センター
Education Center
for Medicine and Nursing
2023年度 第1回 輪読会を終えて
去る、6月15日(木) 16:45~、2023年度 第1回 輪読会が開催されました。今回から、飲み物の提供が可能となり、Tully’s coffee の Hot coffee と Ice Tea を用意していただきました。参加者は1年生13人、3年生と5年生が各1人の計15人。2年生が解剖の試験前日で参加が困難な状況であったことを考えると、まずまずではなかったでしょうか。
冒頭10分を使って、恒例となった論文Abstract の読み合わせを行いました。 “Low levels of monkeypox virus-neutralizing antibodies after MVA-BN vaccination in healthy individuals.” Zaeck LM, et. al. ; Nat Med. 2023 Jan;29(1):270-278. 今回は1年生にも親しみやすそうな題材を選んでみました。
一人目の発表は、1年生の宮崎壮順さんで、Cecchetto C, Aiello M, Gentili C, Ionta S, Osimo SA. Increased emotional eating during COVID-19 associated with lockdown, psychological and social distress. Appetite. 2021 May
という、非常に身近で興味ある題材の論文を紹介してくれました。スライドがカラフルでデザイン性があり、内容がわかりやすく、堂々とした発表でした。
二人目は、同じく1年生の長谷慎太郎さんがMathys Blake A. and Lockwood Julie L. 2011Contemporary morphological diversification of
passerine birds introduced to the Hawaiian archipelagoProc. R. Soc. B.278 2392–2400 という、生態系についての発表をしてくれました。この輪読会では珍しいテーマではありましたが、背景から詳しく説明してくれた上、わかりやすく発表されたので、みんなよく理解できていたと思います。スライドもわかりやすく、立派な発表でした。
それぞれの発表後に行われた、視聴側の学生さんとの質疑応答により、理解がより深まったものと思われます。発表の時間の目安は伝えてありましたが、当日、時間制限をかけなかったことから、お二人とも長めの発表となりました。時間が押してしまって、質疑応答に十分な時間をさけなかったので、次回からは気を付けようと思います。
次回の輪読会は夏休み期間ですので、今回参加がなかった2年生にも、また、研究医コース以外の学生さんにも多く参加を呼び掛けていこうと思います。嬉しいことに、発表を希望する学生さんが続々と応募してきてくれています。輪読会を益々盛り上げていけたらと思います。
文責:谷浦 直子
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医学科・看護学科合同講義である医学概論Ⅰ(医学概論)の第2回に、医療法人恒仁会 近江温泉病院 精神科医師の荻田謙治先生に、「講義と障害―全人的な支援を目指して」をテーマに、ご登壇いただきました。
荻田先生は、当大学の卒業生です。学生時代にラグビー部に所属されておられ、
部活の練習中に頸髄を損傷されたことで四肢麻痺となられました。コロナ禍以前から毎年、非常に印象に残る講義をして頂いておりました。コロナ禍では遠隔でお願いしておりましたが、今年度は対面で実施していただきました。
社会でよく見かける障害者/寝たきり高齢者への偏見や医療機関で起きている無配慮・偏見・差別を理解することにより、我々が、将来医療に関わる仕事に就いた際に、患者や家族の気持ちに寄り添った医療を提供できるようにすることを目的にご講演いただきました。QOLは、個人の機能障害の重さで決まるのではなく、人と社会、人と人との関係性の中で決まることを学ばせていただきました。また、「重度障害者=QOL が低い」ではないことや、障害者・高齢者・癌末期患者などへのサポートは、医療だけでなく、心理的・社会的介入を適切に行う全人的ケアが大切であることを教えていただきました。
学生からの質問も途切れることなく、時間の許す限りお答えいただきました。学生にとって、非常に有意義な時間となりました。
【学生の感想より】
*患者の障害や病気にだけ目を向けるのではなく、家族や生活環境にも目を向け、多角的なアプローチができるようになりたい
*障害者の方だけでなく患者さんに心理的社会的介入を適切に行う全人的ケアが大切
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2023年度【研究医養成コース】第1回技術セミナー
「テーマ:実験の基礎 ‘基本のき’」を開催します。
🔵🔵研究医養成コースに在籍する学生を対象に開催します。🔵🔵
⭐詳 細 ⭐
◆対象者:研究医養成コースに在籍し、
◆概 要:実験に際して最低限理解しておくべき注意事項を確認後、
「測定容器の目盛りの読み方」、「マイクロピペットの使い方
(正しい使い方、
「タンパク定量」などの実技演習を予定しています。
👉詳細はe-learning の第1回技術セミナー資料を参考にしてください。
◆日 程: 5月17日(水)~6月16日(金)の期間
木曜の4限 および 火曜、水曜、木曜、金曜の5限
一回につき2~3人の予定
🚩詳しくは当センターまでご連絡ください。
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2022年度 第3回 技術セミナー
研究の基礎、特に核酸の扱い方を習得する第3回技術セミナーを、春休み期間である3月の、1回目は6日と8日、2回目は13日と16日に行いました。今回新規の内容で、遺伝子組み換え実験として承認された内容に沿うもので、受講希望者は実験従事者への登録が必要で、事前研修として90分間のビデオ視聴が課されましたが、それでも研究医コースの4名の方(1年 1人、2 年 3人)が参加してくれました。参加者はいずれも今年度の技術セミナーを1回または2回体験した方々でした。今回、工程が多くタイトな日程でした。2日目前日の作業はこちらで行いははしましたが、その部分も2日目に体験できるようにし、より実践に役立つセミナーを目指しました。
実験内容は培養細胞のRNAの調製, RT-PCR, CCD1 fragment PCR, PCR産物の精製、TA Vector への subcloning、形質転換、プラスミド精製(Mini prep)、そして、制限酵素によるinsertの確認、というもので、加えてコンピーテントセルの作り方を体験したり、プレートを作ったり、アガロースゲルを作ったりと、一連の研究に必要な技術を体験してもらいました。1回に2人と人数を絞ったことで、細部にも目が届き、対応できたかと思います。また、お互いに助け合ったり、アドバイスをしてあげたりと、よい関係が築けたように見られました。初めての内容であった上、承認待ちで予備実験の時間が限られた中での開催でしたが、無事全工程を終えることができました。
受講後アンケートでも、楽しかった、興味深かった、今後の研究に役立つと思う、有意義だった、疑問点も(説明により)その都度解消されてよかったとの意見を頂きました。
学生さんからの声により、来年度、この内容は第2回(夏休み)に行い、第3回でタンパク質を扱うよう、変更しようと思っています。
無事執り行えたのは、年度末の忙しい時期にもかかわらず、学生課の方々など、皆さまがご支援くださったおかげです。感謝しています。来年度も多くの学生さんに研究を楽しんでもらえるよう、尽力してまいります。
文責:谷浦直子
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2023年1月20日(金)18時00分から滋賀県医師キャリアサポートセンターと当センターの共催で今年度最後となる課外授業シリーズ2022 第五弾!を開催しました。
今回は、弓削メディカルクリニックから理事長 雨森 正記 先生、浦山 守 先生、平田 詞子 先生に来所いただきました。
まず、初めに雨森先生からご挨拶いただきました。へき地医療で奮闘されている先生は多くおられ、そこでは様々な症例の患者さんに向き合い、勉強されている近況を紹介いただきました。
平田先生は、永源寺診療所で学ばれたことを講演していただきました。永源寺は高齢化が進んでいることもあり、行政やご近所の方での定期的な情報交換をすることによって、高齢者を支える地域づくりにつなげられていました。本人の希望に添えるような介護を進めることができるためには、「地域の力」がとても大事だとお話しいただきました。
浦山先生は、「総合医療」をされている上でのお話をしていただきました。様々な症例をゼロから診療され、診断がついてから診療方向や・患者様の生活面での判断・決断の難しさについて、お話ししていただきました。
地域医療が、へき地に住んでいる方すべての人にとって、大きなよりどころになっていることを感じる授業でした。
講義は、春休みにWebClassに掲載いたします。当日参加できなかった人は、是非この機会に視聴してください。
🎈🎈🎈🎈🎈オンデマンド配信詳細🎈🎈🎈🎈🎈
★2023年3月1日(水)~3月31日(金)
★WebClass→「学内で地域医療の体験ができる」課外授業シリーズ2022→
第五弾!【雨森先生、浦山先生、平田先生】 動画
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🚩また、課外授業シリーズ2023は、春以降開催予定です。詳細は随時、掲載していきますので、是非お越しください。
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2022年11月21日(月)18時00分から滋賀県医師キャリアサポートセンターと当センターの共催で課外授業シリーズ2022 第四弾!を開催しました。
今回は、浅井東診療所 所長 松井善典先生、豊田地域医療センターの髙橋史織先生が来所されました。
家庭医の”失敗”から学ぶ!〜事例と対話で見つける新しい視点〜として、お話ししていただきました。おこりうるミスをどのように防いでいくのか、またチェックの関門を作っていくことで個人が責められないシステムづくりなど現場の話を聞かせていただきました。また、経験を省察し、振り返りが大事であるなど、今後の学びにつながるお話しもしていただけました。参加者は先生方に直に質問や疑問を話すことができ、有意義な時間を過ごすことができました。
🔊🔊参加者からは、下記のような感想をいただきました🔊🔊
・自分の価値と失敗を結んでしまっていたが、経験から学ぶよい話を聞けてよかった。
・言語をうまく表現し、周りに相談することが大事だと思った。
・失敗に恐れがあったけど、得られるものがあることに気づき、マイナスイメージが払拭されました。
講義は、WebClassに掲載いたし、オンデマンド配信をします。是非、視聴してください。
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🎈オンデマンド配信詳細🎈
◆期 間:2022/12/14(水) ~ 2022/12/27(火)
◆Webclass :「学内で地域医療の体験ができる」課外授業シリーズ2022
→第四弾!【松井先生、髙橋先生】動画
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🚩また、課外授業シリーズ2022第五弾!の予定は下記になります。事前登録は不要ですので、是非、お越しください。
【日程】2023年1月20日(金)18:00~20:00
【講師】弓削メディカルクリニック 理事長 雨森 正記 先生
医師 浦山 守 先生
医師 平田 詞子 先生
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