2024年度 第3回 輪読会を終了しました。(谷浦特任助教)
2024年度 第3回 輪読会を終えて
去る、10月16日 (水) 16:20~、2024年度 第3回 輪読会が開催されました。
会場を6階サイエンスカフェで予定していましたが、参加者希望者が多数、見込まれたことで、急遽開催場所を第1講義室に移しました。実際に、これまで最高の24人が参加してくれました。その内訳は、1年 11人、2年 8人、3年 4人と6年 1人で、うち1人は研究医コース外の方でした。低学年が多く集まってくれる傾向が続いています。
最初に、論文Abstract の読み合わせを行いました。今回は、今年のノーベル医学生理学賞を受賞されたDr. Ambros ご自身で書かれたmicroDNA に関するreviewを取り上げました。ほぼ平易な単語で簡潔にまとめられており、短時間でも多くの方が読み取れたのではないかと思います。
今回の発表者は、2名で、一人目は1年生の中村理帆さんが、夏休みの研究テーマと密接な関係を持つ論文、Gao C, et.al. Neuromuscular organoids model spinal neuromuscular pathologies in C9orf72 amyotrophic lateral sclerosis. Cell Rep. 2024 Mar 26;43(3):113892 の一部を発表してくれました。その論文はALSの患者さんのiPS 細胞から神経筋接合部のオルガノイドを作成したという、非常に興味深い論文で、Supplementaryの部分も含めると36ページにわたる大作でしたから、読みこなすのは大変だったと思います。中村さんは、自分の言葉でわかりやすく、しっかりと発表してくれ、質問に対しても的確に答えていて、素晴らしい発表でした。
二人目は3年生の イナンル 仁貴 さんで、①Moss B. Understanding the biology of monkeypox virus to prevent future outbreaks. Nat Microbiol. 2024 Jun;9(6):1408-1416. ②Cohen J, Tsanni A. Pulling back the curtain. Science. 2024 Aug 23;385(6711):818-823. doi: 10.1126/science.ads5753. Epub 2024 Aug 22. PMID: 39172846. という2報からの情報をまとめて、M-pox の過去から現在に至る変遷を流暢な英語で紹介してくれました。スライドも見やすく、わかりやすい言葉を選んで発表してくれたので、英語であっても多くの方が理解できていたと思います。上級生の方々は、英語で質疑応答されていて、レベルの高さを感じました。
最後に参加者の皆さんの感想を聞かせていただきました。1年生でしっかり発表していて刺激を受けた、研究への意欲が高まった、わかりやすいスライド作りの参考になった、など、いい影響を受けて今後につなげていただけそうで、大変うれしく思っています。
今後の輪読会では、英語の得意な人には英語での発表もお願いしつつ、低学年の方には、人前で発表を体験する場として参加できるように、幅広く色々な発表者を支援していきたいと思います。
輪読会の開催にかかわってくださった多くの方々に感謝しています。
文責:谷浦
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